
お知らせ
築地の今と昔をつなぐ「知ろう語ろう築地の歴史プロジェクト」
築地という街には、長い歴史と豊かな文化、そして多くの人々の暮らしがあります。
私たちは、築地の「今」と「昔」を知り、人と人が語り合うことで、この街に息づく歴史や文化を未来へつないでいきたいと考えています。
そんな想いから生まれたのが、『知ろう語ろう築地の歴史プロジェクト』 です。
本プロジェクトでは、築地ゆかりの場所と、日本を代表する歴史的作家や文学作品との関わりを全7回で紹介します。
築地ゆかりの料亭 新喜楽(しんきらく)
2025年7月16日に、第173回芥川賞と直木賞の選考会が行われました。
両賞ともに「該当作なし」という結果に対し、1997年下半期以来であることや6回目であることなどが話題になりましたから、記憶に残っている方もいらっしゃることと思います。
芥川龍之介と直木三十五に由来する芥川賞と直木賞は、生前親交のあった文藝春秋社の菊池寛によって、彼らを「紀念」するために構想され、1935年創設から現在に至るまで、新進作家の純文学作品から芥川賞が、新進・中堅作家のエンターテインメント作品から直木賞が選ばれています。
第1回の芥川賞では、候補となった太宰治が、受賞を渇望しながらも叶わず、選考委員の一人であった川端康成に対し、激しい抗議文を発表したというエピソードが残っています。
吉行淳之介や遠藤周作ら「第三の新人」が受賞した頃までは、社会的な反響はそれほどでもなかったようですが、一橋大学在学中の石原慎太郎が『太陽の季節』で受賞したことで注目度が一気に高まり、現在に至ります。
この二つの賞は築地との縁が深く、選考会の会場となっているのが、築地四丁目にある老舗料亭の「新喜楽」です。
建物は、数寄屋建築を独自に近代化した建築家の吉田五十八が設計・改修を手がけ、60年以上に亘り1階で芥川賞、2階で直木賞の選考会が開かれているそうです。
【芥川賞、直木賞に興味を持った方に・・・】
・門井慶喜『文豪、社長になる』(文藝春秋、文春文庫)
・村山由佳『PRIZE-プライズ-』(文藝春秋)
・太宰治『もの思う葦』「川端康成へ」所収(新潮文庫)
【吉田五十八に興味を持った方に・・・】
・歌舞伎座復興修築(1951年 東京都中央区銀座 2010年に解体、外観のみ現存)
・日本芸術院会館(1958年 東京都台東区上野公園)
・五島美術館(1960年 東京都世田谷区上野毛)
今回、築地好きな方、歴史に興味がある方のために「つきじファン倶楽部」を設立しました。
ファン倶楽部に入るとこのような体験ができます!
✅ 築地の歴史がわかるツアーに参加
✅ 築地の文化に触れられる江戸文字体験会に参加
✅ 築地の美味しい食事を味わえる
「🖊取材・文・編集:NPO法人つきじ江戸文字と歴史伝承の会」